問題

IT投資の評価手法の一つである回収期間法に関する記述として、適切なものはどれか。

ア)回収期間法は、投資額を年間の予想キャッシュフローで回収するまでの期間を算出し、その期間の長短で投資案を評価する手法である。

イ)回収期間法は、貨幣の時間的価値(将来のキャッシュフローを現在価値に割り引く考え方)を必ず考慮に入れて評価する手法である。

ウ)回収期間法は、回収期間経過後に発生するキャッシュフローの大きさも評価に十分反映する手法である。

エ)回収期間法は、投資の収益性を最も精緻に評価できる唯一の手法として広く認められている。

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正解: ア)

解説:

  • ア)回収期間法(Payback Period法)は、投資額を毎年生み出される予想キャッシュフローの累計でどれだけの期間で回収できるかを算出し、回収期間が短いほど有利と評価する手法です。正解です。
  • イ)回収期間法の基本形は、将来のキャッシュフローを単純に合計するだけで、貨幣の時間的価値(割引計算)を考慮しません。時間的価値を考慮する評価手法としては正味現在価値法(NPV法)などがあります。「必ず考慮に入れる」は誤りです(割引回収期間法という発展形はありますが、基本の回収期間法とは異なります)。
  • ウ)回収期間法は「回収するまでの期間」に着目する手法であり、回収期間経過後に発生するキャッシュフローの大きさは評価に反映されにくいという限界があります。「十分反映する」は誤りです。
  • エ)回収期間法は計算が簡便で分かりやすい反面、貨幣の時間的価値を考慮しない、回収後のキャッシュフローを無視するといった限界があり、「最も精緻」「唯一の手法」という記述は誤りです。他にNPV法やIRR法など複数の評価手法が併用されます。

重要キーワード

用語説明
回収期間法投資額を回収するまでの期間で投資案を評価する手法
貨幣の時間的価値将来の価値を現在価値に割り引いて評価する考え方
NPV法将来キャッシュフローを現在価値に割り引いて評価する手法
IRR法投資の内部収益率を算出して評価する手法