問題

ハイテク製品の市場普及に関するキャズム理論に関する記述として、適切なものはどれか。

ア)キャズム理論では、初期市場の顧客(イノベータやアーリーアダプタ)と、その後に続くメインストリーム市場の顧客(アーリーマジョリティ以降)との間には、価値観や購買動機の大きな断絶(キャズム)が存在するとされる。

イ)キャズム理論によれば、初期市場で成功した製品は、その勢いのまま自動的にメインストリーム市場でも成功することが保証される。

ウ)キャズムとは、イノベータとアーリーアダプタの間に存在する購買行動の断絶を指す用語であり、それ以降の顧客層とは無関係である。

エ)キャズム理論は、製品のライフサイクル全体を通じて、顧客層による違いは存在しないという前提に立つ理論である。

解答・解説を見る

正解: ア)

解説:

  • ア)キャズム理論は、新技術や新製品を積極的に受け入れる初期市場の顧客(イノベータ、アーリーアダプタ)と、実績や周囲の評判を重視して製品を選ぶ、より保守的なメインストリーム市場の顧客(アーリーマジョリティ以降)との間には、価値観や購買動機に大きな断絶(キャズム、深い溝)が存在するとする理論です。正解です。
  • イ)キャズム理論の要点は、初期市場での成功がそのままメインストリーム市場での成功に自動的につながるわけではなく、キャズムを越えるための戦略(ターゲットセグメントの絞り込みなど)が別途必要になるという点にあります。「自動的に保証される」は理論の趣旨と逆であり誤りです。
  • ウ)キャズムは、初期市場(イノベータ・アーリーアダプタ)とメインストリーム市場(アーリーマジョリティ以降)との間に存在するとされる断絶であり、「イノベータとアーリーアダプタの間」という記述は誤りです。
  • エ)キャズム理論はむしろ、製品の普及過程における顧客層ごとの価値観・購買行動の違いに着目し、その違いこそが市場拡大の重要な障壁になるとする理論であり、「顧客層による違いは存在しないという前提」は誤りです。

重要キーワード

用語説明
キャズム初期市場とメインストリーム市場の間にある価値観の断絶
イノベータ・アーリーアダプタ新技術を積極的に受け入れる初期市場の顧客層
アーリーマジョリティ実績や評判を重視するメインストリーム市場の顧客層
イノベータ理論顧客を採用時期によって5類型に分類する普及理論